けろけろの想う日々

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年を追うごとに足跡は消えてゆく

 

関東南部に住む私の地域は、2月あたりに年に数日雪が降るか降らないかくらいのところだ。

さらに雪が降っても、5センチ以上積もらない年だってある。

だから20代の私にとって、未だ雪は心躍るモノなのだ。

この歳になっても雪合戦がしたいし、作ったことのないかまくらを作りたい。

 

昨年の1月22日は関東地方を中心に大雪になった。

22時過ぎに近所に住む友人から駐車場へと集まるよう連絡が入り、雪が服の中に入らないよう完全防備かつ動きやすい恰好で向かった。

3対3の雪合戦は、駐車場に隣接するアパートから怒号が飛ぶほどの白熱ぶりだった。

もちろん半裸にもなった。男と男の戦いだから。

 

しかし、これほどの本気の雪合戦はいつ振りだろうと過去を思い返すと、私がまだ幼稚園児だったころを思い出した。

当時、私の住む地域には多くの小中学生のお兄ちゃん、お姉ちゃんが居た。

当時私が住む家というのが、道路の端が行き止まりとなっているためほぼ車が通らないところに面していた。

そのため大雪が降れば、雪かきでもしないかぎりその場に積もったままになってしまう。

だが、その時は違った。

前日は大雪が降ったものの、その日は青い空が美しく映える完璧な冬晴れ。

朝方、2階の窓から下の道路を見ると何人ものお兄ちゃんお姉ちゃんが積もりに積もった雪を踏み鳴らしながら雪合戦をしていた。

おそらく多くのお兄ちゃんお姉ちゃんはなんの号令もなく自発的に外に出て、皆自然と大規模な雪合戦へと発展したのだろう。

私も玄関へと続く階段を駆け下り、外へと飛び出した。

私には兄がいるが、兄と斜め向かいの家の兄弟が互いに雪玉を投げ合っていた。

なんと1対2である。兄はとても不利な状況に陥っていた。

私もすぐにその雪合戦に参戦をした。

兄を敵として。

そうして幾分か雪玉を投げていたら、敵の兄から怒られた。

 

「なんでそっちにいるんだよ!こっちだろ!!!」

 

すぐに私は敵味方をひっくり返し、今度は斜め向かいに住む兄弟を敵として参戦した。

しかし私はまだ幼稚園児であった。どちらの陣へ参加しようが、なんの戦力にもならなかった。

 

私が覚えている記憶はここまでである。

もう10年以上も前のことだから仕方ない。

しかし、私の近所で歳も性別も関係なくこれほどの雪合戦をしたのは、これが最初で最後だった。

近所のお兄ちゃんお姉ちゃんは中学、高校へと進学したため、その年以降大雪が降ろうとも、近所の人同士で雪合戦をすることが無くなったのだ。

 

私が小学生になっても、近所ではまだ多くの子どもがいた。

雪が降れば、友達と遊ぶために雪道をザクザクと踏み鳴らして外を練り歩いた。

その分、道路に積もった雪には無数の足跡が残っていた。

しかし、今では近所の子どもの数がかなり減ってしまった。

積雪があるほどの雪が降っても、2階の窓から下の道路を見れば、それぞれの家から主要道路へと続く足跡が見えるだけである。

子どもが踏み鳴らしたであろう足跡は消えた。

 

 

今週のお題「雪」